佐藤妹子の備忘録

鬱病7年無職の生活。

休日の社内イベントを許すな

社内行事として、とある海産物が有名な県に、日帰りバス旅行してきた。事前に渡されていた日程表は以下の通りだ。

集合→温泉旅館で昼食バイキングののち自由時間(入泉可能)→お土産センターで買い物→帰る

現地のなにがしかを観光をする予定が一切無いようだし、でかめの温泉ホテルのバイキングは当たりハズレが大きい、というかこの大人数が会社行事で行けるような値段のバイキングは99.99%ハズレなので、この旅程を見た時点でバイキングで唐揚げを食べることくらいしか楽しみにしてなかったのだが、期待とは裏切られるものである。

 

狭い4列バスに数時間揺られたのち、着いた宴会場で私を待ち受けていたのは、鍋セットと刺身、そしてとある海産物の食べ放題だった。

既にテーブルにセッティングされている様々な皿には一枚のラップもなく、色つやの欠片もない刺身が大葉の上に寝そべっていた。刺身だけなら特定されなさそうだし写真も載せちゃう。↓

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うっそだろお前

刺身というものは「山」をイメージして盛るのが基本だ。宴会向けの小さい小鉢であっても、つまの上に大葉を置き、その上に刺身を置けば、高さが出る。同じ種類の刺身を数枚置くのなら、それぞれの切った断面が見えるように少しずつずらす。こうすることで、見た目も美しく、それぞれが箸で取りやすい、美と機能を併せ持った一皿になるのだ。これを踏まえて下のお刺身の写真を見てください。

 

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金沢市「和処 ながせ」宴会用のお刺身

あーおいしそうですね。金沢行きたい。

 

閑話休題。食べ放題の海産物については、ところどころ光っていた。おいしそうだから光って見えるんじゃあない、冷凍のものを我々が来るしばらく前からドデンと置いて自然解凍させているから、氷の塊がほんの少し残っていて光っているのだ。

少し食べてみたが、冷凍なので旨味もクソもないし、身はもともと細いのが冷凍してさらに細くなってるし、フナムシのほうがまともなものを食ってるレベルだった。食べ放題だがもちろん全然手を付けなかった。

 

バイキングで冷たい唐揚げ食べたほうがよっぽどマシだった。あーバイキング、バイキングで冷たい唐揚げとフライドポテト食べたかったよう、うう、おかあちゃんかあちゃん

驚くべきは、そんな海産物でもホイホイお替りしておいしいおいしい言っているいい年した大人の存在だ。

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???「やれやれ、あんな飯をありがたがってるようじゃあ、この会社も終わりだな・・・(CV:井上和彦)」

 

混雑が目に見えるので、温泉には入らなかった。

虚無の状態で帰りのバスに乗り込み、携帯でニュースを読みながら発車を待っていると、後から知らんジジイが乗り込んできて、俺の目の前で立ち止まる。

「何や知らん顔ばっかやな~~~!!!」

ジジイは完全に出来上がってる。たかが飲み放題のビールとやっすい日本酒でよくここまで出来上がれるものだ。感心感心。

「お前、親会社のやつか?」

「親会社のほうも大したことねえよなあ!!」

「俺がこう通ったら、知らん奴でも挨拶をせんかい!!」

完全に老害のノリで苦笑してしまった。そしてこういう酔っ払いのジジイに絡まれるのは学生時代に居酒屋でバイトして以来数年ぶりの出来事なので、懐かしさすら覚えた。嗚呼ノスタルジイ。東京ブギウギ ジジイウキウキ 心イライラ爆発~♪

ジジイは子会社のほうのジジイで、(この旅行には複数会社で来ているのだ)私の家族も知らないジジイだった。

極めつけに「お前女か?」と言われ、やたらと手を握られるという訴えようによっては勝てそうな老害ハラスメントを受けて爆笑。

 

その後大して買うものもない物産館に連れていかれて、また数時間かけて戻ってきた。

 

家族は帰りのバス車中、ずっと転職サイトを開いていた。