北朝鮮国営レストランで将軍気分
ファッキンジャパンアイランドでは馴染みがないが、北朝鮮は、国交がある国では様々な外貨獲得活動をしている。国営レストランもその一つだ。
我々が滞在していたカンボジアはシェムリアップにも北朝鮮国営レストランがあったため勿論行ってきた。
「ゼッテエ俺たちの金で某23区にミサイルを落とそうな……」
事前に手に入れた情報は
・冷麺などの朝鮮料理のレストラン
・18時から喜び組風の北朝鮮美女たちによる歌舞のショーがある
・店内は撮影禁止だが、ショーの間は黙認されている
・ショーの後、顔出しOKな北朝鮮美女と一緒に撮影できる
くらいであった。
とにかく18時少し前に行ってみたよ。
うーん、それっぽい看板である。期待が高まる。韓国人ツアー客の旅程に結構組み込まれてるらしく(良いのか?)、駐車場には大型バスがいっぱいだ。
店の玄関には撮影禁止マークが貼ってあり、ドアを開けると北朝鮮美女が寄ってきて「何人?」と聞いてきた。
中はツアー客で半分くらい埋まっているが、一席に通される。
メニューくらい大丈夫だろうと撮影
カンボジアの一般的な食事の価格より割高なので、冷麺とビビンバ、キムチ、ビールを頼んで3人で分け合うことにした。同行者たちがアルコールに弱いので最初はビール一缶のつもりだったのだが、(ショーもやってやるんですけど?)と美女ウェイトレスが無言の圧力をかけつつ「2つ頼め」と言ってくる。はい分かりました。
ビールは北朝鮮のものなのかと聞いたら、アンコールビールだってさ。残念ニダね…… おつまみ的なナッツもサーブされて来た。
そうこうしているうちに照明が暗転。
それっぽい美女がそれっぽいシンセを弾き鳴らし甲高いそれっぽい歌が始まった!
(それっぽい が分からない人はYouTubeで「牡丹峰楽団」と検索してください)
その後は何か太鼓的な多分伝統楽器をポンポコしたり、甕を頭の上に乗せてスーフィーみたいにクルクルしたり、また歌があったり……。一演目終わるごとにあの甲高い声で「カムサハムニダ〜〜」的な言葉(なんかもうちょっと長い単語だった)とともにお辞儀。
完全に将軍気分になった。
隣のテーブルの韓国人団体客が普通に写真撮ってたので撮ろうとしたら、客席の後ろに控えてる「ホール兼客席監視ウェイトレス美女」が来てみんなカメラ下ろさせられました。事前情報とは違い、ショー中も撮影は厳禁なようです。
監視の目をかいくぐりQ子と私が撮影
ショー中に料理が来たのでつまみつつステージをガン見。全ての料理が辛い!ビビンバについて来たスープだけ辛くねえ!
照明が明るくなってから料理を撮ったよ(食べかけ)
拍手喝采とともにショーが終わると、美女との撮影タイムが始まる。韓国人ツアー客が撮影の掛け声で「トンイル(統一)!ww」と言っていて爆笑してしまった。
ツアー客はショーが終わると即退散の旅程らしく、料理もあまり手付かずなまま出て行った。最後に我々も撮影してもらおうとしたのだが、ツアー客との撮影時には5人くらいいた北朝鮮美女がもう片付け作業に入ってしまい、2人としか撮れなかった。
将軍気分でポーズ
Yくん「近くで見るとやっぱ美人っすね!」
席に戻って料理を食べ、会計を済ませるとレジの横に少しばかり北朝鮮製品の販売コーナーが。
Yくん「what's this?」
北朝鮮美女「it's medicine.」
なんの薬なんだろう。怖いのでそれ以上の追求はしなかった。
個人的にはもっとコンギョとか統一列車は走るなどの北朝鮮プロパガンダ曲があるかと思っていたのだが、無かった。
ショーのセトリで一曲だけなんの曲か判明したものがある。曲名「반갑습니다(パンガッスムニダ)」、訳は「うれしいです」という曲だ。
「同胞のみなさん 兄弟のみなさん このように会えてうれしいです」
「祖国のための熱情があるから 統一の慶祝も近い 」
「うれしいです うれしいです うれしいです」
というような歌詞である。金正日時代に、在日同胞に挨拶する曲を作れ、ということで出来た歌らしい。韓国人ツアー客ばかりのショーには相応しい曲だろう。
YouTubeリンクを貼っておく。
そんなわけで、北朝鮮レストランはとても楽しかった。料理も辛いがまずいわけではない。
読めないレシート
3日後……
北朝鮮 弾道ミサイル発射 EEZ落下 #SmartNews 俺たちの26ドルが無事にミサイルになったことを嬉しく思います https://t.co/ZCwu33LI3s
— 佐藤妹子 (@310_IMO) 2017年11月29日
俺たちの金がミサイルになった。
飲み食い代がミサイルになることを厭わない方は、是非行ってみてください。